【飲食店向け】「ものづくり補助金」を活用して生産性向上を図ろう!

「ものづくり補助金」を活用して生産性向上を図ろう!

本内容は「第20次公募(2025年4月公募開始)」の内容に基づきます。

ものづくり補助金とは?

正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(以下「本補助金」という。)です。
一般的に「ものづくり補助金」と言われていますが、製造業にも限らず、飲食店や小売サービス業等も可能です。
本補助金の目的は公募要領によると次のとおりです。

「中小企業・小規模事業者(以下「中小企業者等」という。)が今後複数年にわたる相次ぐ制度変更に対応するため、生産性向上に資する革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓を行う事業(以下「本事業」という。)のために必要な設備投資等に要する経費の一部を補助する事業(以下「本補助事業」という。)を行うことにより、中小企業者等の生産性向上を促進し経済活性化を実現することを目的とします。」

生産性向上に繋がる「新しい」取り組みであれば、補助金の対象となります。

補助金額や補助率は?

申請の枠は次の2つがありますが、地域の飲食店は「No.1:製品・サービス高付加価値化枠」が現実的でしょう。

No主な申請の枠補助金上限
※下限額100万円
補助率概要
1製品・サービス高付価値直下枠従業員数
5人以下750万円
6~20人1,000万円
21~50人1,500万円
51人以上2,500万円
中小企業1/2
小規模事業・小規模事業者及び再生事業者2/3
革新的な新製品・新サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等を支援
2グローバル枠3,000万円中小企業1/2
小規模企業・小規模事業者2/3
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援

製品・サービス高付加価値化枠にはつぎのとおり注意点があります。
いずれにしても「新しい」取組みが対象であり、「既存」の延長は対象外です。

  • 革新的な新製品・新サービス開発の取組みが補助対象であり、既存の製品・サービスの生産性等のプロセスのついて改善・向上を図る事業は補助対象外。
  • 革新的な新製品・新サービス開発とは、顧客等に新たな価値を提供することを目的に、自社の技術力等を活かして新製品・新サービス開発すること。
  • 本補助事業では、単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象事業に該当しない。
  • また、業種ごとに同業の中小企業者等(地域性の高いものについては同一地域における同業他社)において既に相当程度普及している新製品・新サービスの開発は該当しない。
特例措置を活用すると補助上限額や補助率が引きあがる

特例措置も用意されています。
必要に応じて取り組むと、さらに補助金の効果を発揮できます。

No特例措置効果概要
1大幅な賃上げ角補助対象事業枠の補助上限額から引き上げる
従業員数
5人以下最大100万円
6~20人最大250万円
21~50人最大1,000万円
51人以下最大1,000万円
大幅な賃上げに取り組む事業者について、従業員数規模に応じて補助上限額を引き上げ
※各申請枠の補助上限額に達していない場合、常時使用する従業員がいない場合、再生事業者、最低賃金引上げに係る補助率引上げの特例を申請する事業者については適用不可。
2最低賃金引上げ補助率2/3に引上げ所定の賃金水準の事業者が最低賃金の引上げに取り組む場合、補助率を引上げ
※常時使用する従業員がいない場合、小規模企業・小規模事業者、再生事業者、大幅な賃上げに係る補助上限額引上げの特例を申請する事業者については適用不可。

補助金額の対象となる飲食店は?

以下に該当する飲食店であれば対象です。

  • 中小企業者(従業員100人以下)
  • 小規模企業者、小規模事業者(従業員5人以下)

また、以下に該当する場合等は対象外ですのでご注意ください。
本補助金の申請締切日を起点にして16カ月以内に以下の補助金に採択された、または申請締切日時点で交付決定を受けて補助事業実施中の事業者

  • 中小企業新事業進出促進補助金
  • 中小企業等事業再構築促進補助金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

飲食店がどのように活用できるのか?

対象経費は次の通りです。

対象経費(グローバル枠を除く)

  • 機械装置・システム構築費(税抜50万円以上の設備投資が必須)
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連費

補助金は機械措置やシステム構築が必須になり、機会飲食店が活用できる例は次の通りです。

  • 急速結機
  • 製麺機、真空包装機
  • 厨房機器
  • 人手不足や生産性向上に対応したDXやロボット等

その他、新商品試作における原材料やパッケージデザイン等の外注費も含まれます。

飲食店の事例

業態カフェ
事業計画立体造形ラテアートとドリンクケーキの商品開発による競争力強化と売上増強
概要店の主力商品で注文の多い「立体造形ラテアート」のっ生産性を向上させるべく、新型機械の設置とオペレーションマニュアルを作成。
これまで1名だったラテアート技術者を3名まで増やすことで、顧客の注文に対応できる環境を整えた。
補助金を活用して専用のエスプレッソマシンと焙煎機を導入することで、洋菓子×飲料の革新的な新スイーツ「ドリンクケーキ」の商品開発に着手した。
また、外部の専門家を活用しSNSの活用やメディア掲載、展示会の出店など新たな飲食店販路・商圏の拡大で更なる売上増加を狙う
業態居酒屋
事業計画居酒屋メニューを「手軽・安全・美味しく」提供するための冷凍食品開発
概要宮城県内で展開している同飲食店は、地元登米市の生産者や道の駅から仕入れた新鮮な食材を使った「地産地消メニュー」を売りにしている。
同社がものづくり補助金を活用し導入したのが、-30℃で急速冷凍させるフリーザーシステム「凍眠」。
店舗のキッチンで調理した食品を、味のままに冷凍食品に加工することで販路を全国に拡大、大手ECサイトやふるさと納税の返礼品にも展開している。
今後の人口減少や消費の落ち込みを見据え、加工食品のインターネット販売に活路を見出す
業態やきとり居酒屋
事業計画消費者増加対応の為の焼豚足製造装置増強による業態拡大
概要増加する需要への対応と、卸先からの消費期限延長に対応するため補助金を活用した大型設備導入を行う。
導入したのは、冷凍保管庫・真空パック機・スチームコンベクションオーブン・ブラストチラー・大型冷蔵庫。
設備投資の結果、従来の1日2,000本➡2,500本の製造が可能になり、九州外の関東・関西からの注文に対応可能になり更なる売上増加を見込む。
今後は焼豚足を九州ブランド商品として全国発信し、販路拡大を見据える。
その他の事例

会社名:株式会社ベアーズコーポレーション
外国人観光にディープな飲食体験を提供するホテル内飲食店舗飲食事業

会社名:株式会社ジェイ・ワークス
独自ルートで調達した冷凍保存しない新鮮サーモン専門の飲食事業

会社名:株式会社プロザーナ
飲食店内装用に硝子を使った造作建具を新たに製造、新規顧客獲得に挑戦!

会社名:株式会社kinoca
古民家リノベーション飲食店でIT活用によるサービス生産性向上

会社名:株式会社増田
玄そば製粉事業の強みを活かす飲食店人手不足に貢献する製麺事業

会社名:株式会社佐々木商事
飲食部門のメニュー数と生産数量の増加による顧客満足度の向上

会社名:株式会社隅田屋商店
ブランディングを目的とした飲食業態としての商業施設出店事業

採択率はどれくらいか

採択率は50%前後ですが、直近(令和6年6月25日発表)は36%と低下傾向です。
申請には審査項目に基づき事業計画を策定する必要があります。
審査項目は公募要領に記載があります。
採択可能性を高めるためにも、事業計画に審査項目を漏れなく盛り込んでいく必要があります。

審査手順とスケジュール

  • 事業計画
  • 決算書
  • 従業員数の確認書類
  • その他

まとめ

補助金の概要は上記の通り、まとめてみました。
最新かつ正確な情報はものづくり補助金の公式ホームページでご確認をお願い致します。
ものづくち補助金は、飲食店でも新しい取り組みにチャレンジする際に機械措置やシステム投資に利用できます。
これを上手に活用し、生産性向上、経営力強化に繋げていきましょう。

埼玉県南部の飲食店様で「ものづくり補助金」に興味がある方は、株式会社アライまでにお問い合わせください。

監修 中小企業診断士 荒井翔太